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被災地から愛を込めて世界へ キセキの心の復興プロジェクト 未来予想図実行委員会

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肥満と交通事故

肥満のドライバーは、正常体重のドライバーに比べて自動車事故で死亡するリスクが高いことが新しい研究で示され、研究結果が「Emergency Medicine Journal」オンライン版に1月21日掲載された。

研究共著者の1人である米カリフォルニア大学バークレー校のThomas Rice氏によると、この知見から2つのことが示唆されるという。第1に、肥満による合併疾患の有病率の高さが、生存率や外傷からの回復に影響を及ぼしている可能性がある。第2に、以前の研究から、肥満がシートベルトと身体の適切な相互作用を妨げることが示されているという。同氏は、特に2点式ベルトが過剰な脂肪により骨盤との咬み合いを妨げると指摘し、肥満者が2点式ベルトをつけるときはできる限り低い位置にし、骨盤近くで締めることが重要だとしている。

今回の研究では、Rice氏と米ウエストバージニア大学のMotao Zhu氏は、米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)の1996年~2008年の死亡者データを調べた。5万7,000件強の記録から、大きさや種類の近い2台の自動車による死亡事故だけを絞り込み、3,400組強のドライバーのデータを集めた。肥満はボディ・マス・インデックス(BMI)により判定した。その結果、肥満レベルが高いほど事故で死亡する確率も高まり、正常体重のドライバーに比較して、肥満レベルが低、中、高の群ではそれぞれ死亡リスクが21%、51%、80%高かった。肥満女性は肥満男性よりも死亡リスクが高く、低体重の男性は正常体重のドライバーに比べて死亡リスクがやや高いことも示された。

このリスクは、シートベルトを着用しエアバッグが装備されていても認められた。米国での肥満の蔓延を考慮すれば、肥満ドライバーのリスクを低減するような自動車の設計を導入する必要があると、著者らは付け加え、「乗用車は正常体重の乗員を保護するには優れた設計だが、過体重または肥満の乗員を保護するには不十分である可能性がある」と指摘している。

この知見に対し、米エール大学(コネチカット州)医学部予防研究センター長のDavid Katz 氏は、「米国では肥満に対する偏見をなくすため、体の大きさなどは関係ないと思い込ませる動きがあるが、事実、関係する。平均的な人に合わせて設計された自動車などの安全システムは、体の大きい人で効果が低下するのは当然である」と指摘している。

なお、今回の研究では肥満と自動車事故による死亡率の関連が認められたが、因果関係は確立されていない。(HealthDay News 1月22日)

http://consumer.healthday.com/Article.asp?AID=672708
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